
結婚しているほとんどの男性が起業や転職する際に経験する「嫁ブロック」。
嫁ブロックとはその名の通り
男性が起業や転職をする時に反対(ブロック)される事だ。
20代前半であればまだいいかもしれないが
30代になってくると将来の不安から奥さんの反対が強くなってくる。
その時に子供がいたりするとよりブロックされるだろう。
「生活していけるのか?」
「大きな借金を背負ってしまうんじゃないか?」
「子供に苦労させてしまうんじゃないか?」
「退職金が無いから老後はどうなるのか?」
安定や安心を望む事が多い女性からしたら
マイナスそのものでしかないから「そんなことしないで」と言われて当然だ。
僕がまさにその状態だった。
結婚して子供が2人いる状態で起業する事を決意。
普通に考えたら奥さんだけではなく、お互いの両親からも反対されて
実現不可能な状況になってもおかしくない。
でも結果として両親から大きな反対は無く
奥さんからも気持ちよくまではいかなかったが、了承を得る事ができた。
じゃあ実際どのようにして嫁ブロックを回避することができたのかについて
実体験を話ていきたいと思う。
■長期戦に持ち込む
大学を卒業して新卒として入社した会社で出会った人達の影響で
自ら起業する事を早い段階で決意した。
「将来自らビジネスを立ち上げるんだ」
当時付き合っていた今の奥さんに言ってみたが
「何言ってるの?」と一蹴された。
その時は、世間も知らない若造が訳の分からない事を言い出したという程度だっただろう。
お互いの両親とも交流があった為、その時点で将来起業したい事は伝えていた。
周りも「そうなんだ」以上に言葉が無かったから
世間を知れば諦めるだろうといった感覚だったと思う。
でも、それを7年間言い続けた。
さすがに長過ぎだと思うが、起業するアイデアを思いついて実行に移すのに
思いのほか時間がかかってしまった。
それは自分自身にとっても奥さんにとっても両親や周りの人にとっても
ずっと言い続けてきたという紛れもない事実によって納得せざるえなかったと思う。
結婚する前から「起業する」と言っていた。
それを知りながら結婚した訳だから、いつかは起業するという覚悟を決めてもらう必要がある。
「本当にするとは思わなかった」なんて言わせない状況を作ってしまえば
自然とみんな納得してくれる。
僕のような例は極端だが、どんな状況であったとしても時間をかけて本気を見せる事は大切だと思う。
■人生のプランを説明する
それでも行き当たりばったりなプランだと誰も納得してくれない。
起業するのであれば誰だって明るい未来を想像したい。
その未来を具体的に全員に説明する必要がある。
この時点で明確に説明できないのであれば、そもそも起業は諦めるべきだ。
これから家族以外の全く知らない人達を相手に商売をしていくのだから
最も話を聞いてくれる人達を説得できなければ
全く知らない人達を説得させるなんて論外。
自分自身が描く未来は、家族にとって一番良い未来を創る為には絶対必要なんだという情熱と
それを実現する為のプランをしっかりと説明して始めて次のステップに進む事ができる。
■奥さんの希望を叶える
ここでもう一つ重要なのは自分の未来=奥さんの未来でもあるという事だ。
奥さんにとって一番重要なのは家族、子供の幸せ。
夫の希望ばかり叶えて、奥さん自身の希望は二の次にしていたら納得いかないのは当然だ。
奥さんがこれから実現したい希望や夢。
それを聞いて、どんな状況であっても実現する約束をする。
結婚している時点で、子供がいる時点で、自分だけの人生ではない事の自覚は絶対に必要で
あくまで優先順位は家族である事を忘れてはならない。
■リスクを最小限に抑える
でも、万が一失敗したら?
大きな借金を背負う可能性は?
絶対に成功する方法なんて無くて、むしろ思い通りにいかない事の方が多いのだから
「当然失敗した時はどうするのか?」
という質問の答えも用意しておかなくてはならない。
僕の場合は起業する為に転職を繰り返してきて
自分に必要なスキルを学んでいくと共に、最終的に失敗した場合の道として
雇ってもらえる会社をいくつか確保していたり
今の人脈や経験を活かして、安定した企業に就職する事も視野に入れていて
それはある一定の年齢までに結果が出なければ必ず実行するという条件をつけた。
自分一人だけでしている挑戦ではないのだから
これで失敗したら後が無い状況を作りだす事は当たり前だと思っている。
やりたい事をやって失敗したのならそれでいいと思えるくらい
全力で出来るチャンスをくれたのだから、前のめりになってだめだったら
潔く諦める覚悟だ。
■徹底的に話し合う
基本に戻るのだが、夫婦間とはコミュニケーションだ。
自分の意見ばかり通そうとしてもだめだし、相手の意見ばかりを全部飲み込んでもだめだと思う。
お互いが納得いくまで徹底的話し合う。
これは起業をする時じゃなくても、長年連れ添ってくると
何度もそういう場面はある。
それを乗り越える度に絆が深くなり、いろいろあったけど幸せな人生だったねと言えるのではないだろうか。
「嫁ストップ」という言葉は、女性からしたら少し嫌味にもとれられるような印象を受けるが
夢と理想を追いかけるだけの男性だけで突き進むよりか
現実としっかりと向き合わせてくれる存在が近くにいる事は
後から振り返ると本当にありがたいと感じる。
タイトルでは分かりやすく「嫁ストップを回避する方法」としたが
実際は「奥さんとしっかりと向き合っていく方法」が一番良い方向に進むのではないだろうか。