
起業する為のアイデアが思い浮かんだら、あとはそれを形にするだけ。
でも、形にすることが一番時間がかかる。
ビジネスモデルが無ければ、自分で作らないといけない。
物を販売するのであれば、取引先を探さないといけない。
人脈が無ければ自分で見つけるしかない。
じゃあ僕がどうやって商品化していったのかを伝えていきたいと思う。
■ロココロについて
僕が運営しているObeOlys & co(オーブオリースアンドカンパニー)では
ロココロという複製画インテリアを販売している。
日本ではお家に絵を飾る習慣が無い為、置き型でスペースのとらない大きさにした。
もちろん壁にもかけられるように後ろに穴も開いてある。
絵画は基本的に何万、何十万という金額だから興味が無い人にはまったく縁の無い世界。
それを絵画に興味が無い人にも、少しでも興味を持ってもらいやすくする為
1800円という金額で販売している(統計で5000円でも高くて買わない人が多かった)
これは「芸術の普及」を目的としている為利益はほとんどない。
でも、これをきっかけに絵画に興味を持ってもらったり
様々なジャンルの画家さんの作品をいろんな人に見てもらう場所を提供したり
画家さん側、消費者側の両方にメリットがあるようなシステムにした。
日常に芸術が溢れる環境をつくる為に、
まずは日本の価値観を少しずつ変える必要があると考えて作った商品だ。
■ロココロの素材
ロココロは木材(タモ)とマッドコート紙で出来ている。
商品を作成するのに必要な素材はこの2点だけだ。
木材は腐りにくいようにコーティングして、後ろに穴とロゴを施せば完成。
大きさな14㎝×14㎝の正方形である。
マッドコード紙はなるべく色合いが正確に出る紙を使用。
実際の絵画とは多少異なる部分はあるが、
木材と同様14㎝×14㎝の正方形にカットしてある。
■このアイデアをどのように形にしたのか
この商品を作る為に気を付けたポイントは
・小ロット(1個単位)から随時発注できる
・小ロットでも金額を安く発注できる
・依頼してから1週間以内に作成できる
この3点だ。
大量発注できれば、それだけコストや労力を抑える事が出来ると思うが
起業する段階では売れるか売れないかはわからない。
そんな状態で大量に発注してしまうと在庫をかかえてしまい
それだけでロスが出てしまったり、初期投資に負担がかかる。
最初のうちは出来る限り無駄なお金を使わずに起業する方が無難だろう。
だからまず、それを叶えてくれる会社を探すのだ。
木材屋をなるべく近い範囲で大きい会社ではなく
町の木材屋さんを中心に連絡していった。
オリジナルで作成するとなるとだいたい金額は高くなってしまうのだが、
小ロットでも安く、細かい要望まで聞いてくれるような会社は無いか
いろんな会社に声をかけた。
何社か直接話をしてみて、ようやく希望に沿った木材を提供してくれる会社を見つけた。
印刷会社も同じようにして探した。
とにかく声をかけて直接話して決めていく事が大事だ。
顔の見えない相手とはだれも取引なんてしてくれない。
アナログな方法だが、いろんな所で自分の会社について話すので
回数が増すごとに自分の会社の説明がうまくなっていくメリットもある。
長く付き合っていく会社とは人と人との付き合いをしっかりしていく事が大事だ。
こうして会社が見つかれば試作品を何回も作り、木材の質、色、重さや紙の質、色合いなど
何パターンも試行錯誤を繰り返して、ようやく希望の商品を作りだす事が出来たのだ。
※ひらめきをコントロールして、アイデアを起こす3つの方法についての記事はコチラ
■とにかく時間がかかる
一つの商品を0(ゼロ)から作ろうとすると
どうしても時間がかかってしまう。
それはしょうがない事で、それを経てようやく自分が考えたアイデアが形になる。
今はスマホケースやTシャツなどメール1つで簡単に出来る時代だ。
人とのコミュニケーションが軽薄になっているこの時代に
人脈を0から1にする為にも、いろんな人と会ってたくさん話をした方が良い。
こうして少しずつではあるが人脈が無い状態から一歩踏み出すことができるのである。
これはあくまで僕の方法で、時間と体力がたくさんかかるが
地域に根差しながら行うビジネスは特に効果を発揮すると思う。
また、自分で考えて別の方法でアプローチをかける事も大事だ。
これから起業家となるあなたは多くの決断の連続になる。
自分で進む方向は自分で決めないといけないのだ。
様々な方法を試しながら、一番効果的だと思うアプローチをしていく事が大切だ。