
集団心理という言葉を聞いたことはありますか?
人は数多く集まる事で大きな力を発揮するが、そこには心理的な危険性がある事を理解しなければならない。
会社の重要な決断をする際は少ない人数で決める事が多かったりする。
それは大人数で決定する事で本質を見失ってしまう可能性が高くなるからである。
では、集団になる事によって具体的にどのような心理状態になるのかを説明していきたいと思う。
■みんなと同じ考えでいたい気持ちが働く
学生時代を思い出してほしい。学年で文化祭などの出し物を決める時に必ず案を出していき
最終的には多数決で決める事が多かった記憶がある。
そんな時に考えるのが、みんながやりたい出し物で決定したいと思う人がほとんどだ。
周りの様子や反応を見ながら、おそらくこの出し物が人気が高いし、
自分だけ人気のない出し物で手を挙げるのは恥ずかしい・・・
無難にみんなが手を挙げている出し物にしよう・・・こんな感じの思考が頭の中を巡る。
「みんなと同じ考えでいたい気持ち」が働くのだ。
■話の流れのままに流されやすくなる
会社の会議とかでも集団になると発言一つ一つがプレッシャーになる事もある。
多数の人たちが同じ意見で話をまとめていく状況の中
自分一人だけがその意見に対して反対だった場合
たとえそれが正しかったとしても、周りの雰囲気を壊したくない気持ちが働き
結局意見できなくて、そのまま多数の意見で決定してしまうのだ。
反対される事を覚悟に発言したとしても、集団心理がすでに働いてしまっている場では
多数の意見を発している人たちの圧力によって少数意見の話は無くなってしまうパターンもある。
■集団で決めるか少人数で決めるかを場面によって変える
集団が力を発揮する場面と力を発揮しない場面を理解しなければいけない。
集団は助け合いや何かに働きかける時に大きな力を発揮する。
天災で多くの人が困っている時はボランティアで活動している人達の力が必要だったり
政府に働きかける署名運動など人の心を動かす活動などでも集団として活動する事で
一人の力では達成する事ができない力を発揮する。
それによって社会の利便性が良くなったり、幸福感に繋がる事もある。
少人数は最初にも伝えていたように
何か重要な決定をしなければならない時に有効だ。
それぞれが発言しやすい環境で、それぞれの意見を言い合いながら最善策を見つける為
多数の意見の方に流れるという事が無い。
意見を言いたくても言えないという人が出てこなくなる。
なんでも集団の方が良いという事では無く、時として少ない人数の方が力を発揮する事もある事を知っていると
いろんな場面を経験していく中で役に立つ。
また、集団で重要な決定をするような場面に遭遇したとしても
集団心理を知っていれば、それを理解した上で反対意見を述べれば説得力が増す事もあるのだ。
こうした環境の中、うまく使い分ける事で周りの人たちからの信頼度が高くしていければと思う。