
昔から日本ではここぞという時にゲンを担ぐ習慣がある。
僕たちも経験している高校や大学受験で
試験の前日にトンカツを食べて「勝負に勝つ」であったり
キットカットの「きっと勝つ」といったキャッチフレーズで売り出したのもそれにあたるだろう。
他にも、大事な面接やプレゼンの前の必ず行う作業など
人によってもゲン担ぎの方法は様々だ。
人生の中でゲンを担ぎたくなる場面は何十回何百回とあるだろう。
それをする事によって、メリットもあればデメリットになりうる可能性も考えられる為
今回はその効果や危険性について話していきたいと思う。
■ゲン担ぎのメリット
ゲン担ぎをする場面や方法は人それぞれでいろんなやり方がある。
毎回同じルーティンで代表的な例を挙げるとするとプロ野球選手のイチローが有名だろう。
彼はバッターボックスに入り打つ前に必ずバッドを前に突き出し、肩の袖を引っ張る。
彼にとってこの動作こそが一番集中を呼び起こす動作であり
いつもの実力を100%発揮する為の儀式のようなものなのだ。
サッカー選手とかであれば、必ず右足からピッチに入り
靴ひもを結ぶタイミング、ドリンクを飲むタイミングなど細かく決まっている選手もいる。
そうした同じ動作を繰り返す事で最高の自分に持っていく事ができるのだ。
これは化学的にも効果が認められている為、自分を落ち着かせるための動作を
考えて実践する事はすごく大切なのだ。
■ゲン担ぎのデメリット
こうした良い事しかないように見えるゲン担ぎには唯一デメリットがある。
それは急なアクシデントに弱いという事だ。
毎回同じ事を100%出来ればいいのだが、
不測の事態でそれが出来なかった時に精神が不安定になってしまう人がたくさんいる。
いつも同じ動作で気持ちを落ち着かせていたのに
一つの動作が出来なかっただけで、不安でたまらなくなるのだ。
そうなってしまうと、今まで準備してきた事が水の泡になりかねない。
たった一つのほころびがすべてに影響してしまうなんてよくある事だ。
いつもいつも同じ事を100%できる環境であればいいのだが
周りに影響されたりしてしまう環境でいつものルーティンが
出来なくなってしまう可能性があると、それに合わせて準備しておく必要がある。
■ゲン担ぎをしない時をつくる
たまにでいいのだが意図的にゲン担ぎをせずに勝負に挑む事も大切だ。
そうする事で不測の事態にも強い精神力を作る事ができる。
意図的にそうした機会をつくっていると、いざ本当にゲン担ぎが出来なかった時に
出来なかったなりの心の持ち方や精神状態を安定させる方法を
何度も経験させておくだけで、最悪の状態に陥らないようにできるのだ。
人間は一度経験した事を何度も反復させる事で安心を得る事ができる。
いろんな場面を想定して、臨機応変に対応できる人こそが本当のプロだと僕は思う。
良い時も悪い時も最高の状態というのは難しいのかもしれないが
その最低ラインを高めていく努力は続けていかないといけない。
それでお金のもらって生活しているのであれば
そのぐらい出来て当たり前なのかもしれない。
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