
今までの人生を振り返ってみると、
毎回同じような事で悩み、同じことで躓き、同じことで失敗している・・・
なんて人は案外多いのではないだろうか。
僕自身も振り返ってみるとそうだ。
いつも同じような場面で同じような事を繰り返していた時期がある。
これを僕は「負のラットレース」と呼んでいる。
ラットレースとは回し車をハムスターが一生懸命走っているのを
想像してみるとわかりやすいのだが、
一生懸命走っているのにも関わらず景色が変わらず
同じところをぐるぐると回り続けている様子の事を言う。
自分自身、なりふり構わず前に向いて走っているのだが
いつも空回り状態でまったく成長していない。
こんなに一生懸命頑張っているのにただただ疲れが溜まっていき
いつかは立ち止まってしまう。
負のラットレースから抜け出さなくてはいけないのにも関わらず
一生懸命走っているから景色が変わっていない事にも気付かず
自己満足でその場に立ち止まっているのだ。
じゃあその負のラットレースから抜け出すにはどうしたらいいのか?
同じ景色から違う景色を見る為にはどんな行動をすればいいのか?
負のラットレースについて詳しく考えてみる事にした。
■物事は単純!いつもと逆の事をしてみる
いつの時代も難しく考え過ぎていたり、難しそうなことを話していると
いかにも頭が良さそうにみえたりするが実際はそうではない。
物事はいつもシンプルだ。
例えば、負のラットレースで一番多いケースが「いつも同じ失敗をしてしまう」という事だ。
自分の中で失敗する事が分かっている。もしくは、うまくできない事が分かっている。
分かっているのにも関わらず同じ失敗をして、自分の首を絞めてしまう。
でもこれはある意味仕方がない事もたくさんある。
僕の場合はコミュニケーションが本当に苦手だった。
人と話す時に自分の話がまとまらなくて相手に伝わらなかったり
相手が意図している事がわからず、相手が希望している行動ができなかったり
とにかくコミュニケーションが難しく感じていた。
その当時はどうしたらいいか分からず、なんか難しい本を読んでみたりしたが
そんな方法ではまったく改善されなかった。
まさに負のラットレースの中でもがいている状態だった。
だが、ある時友人から「毎回同じ事で失敗するんだったら、いつもの逆のことしてみたら?」
この一言がその状態を抜け出すきっかけとなる。
どうせ失敗するんだったらいろんな事を試してみようと思い
いつもだったら話しかけない苦手な人に話しかけたり
みんなから話しかけにくいと思われている人と会話するように意識して行動してみた。
すると当然ながら普段コミュニケーションが苦手な上に
そんな慣れない事をするもんだから失敗の連続だった。
でも、普通にしていても失敗するのだから何かを変えないといけないと思い
その行動をし続けた。
失敗を重ね続けると少しずつ慣れに変わっていくのだが
毎回いつも以上に頭フル回転で人と接している為か、
少しずつコミュニケーションの取り方がわかってきた。
苦手な人とうまく会話出来てくるようになると、苦手じゃない人と会話するのはもっと簡単になる。
いつもと逆の行動をして、失敗する速度を速める事で苦手を克服する事ができたのだ。
■環境を思い切って変えてみる
負のラットレースから抜け出す方法としてもう一つ友好的だと思うのが
「今の環境を思い切って変えてみる」という事だ。
この環境を変える=転職と連想する人はたくさんいるのだがそうではない。
当然、転職したり引っ越したりすることで気分は心機一転し
新しく何かをしたくなる気持ちになるのだが
結局は前の職場と同じように同じような悩みや愚痴を言っている事が多い。
環境を変えるという事は、今の生活にプラスの何かを始めるという事だ。
毎日同じ職場に通って、同じ同僚や上司と仕事して
プライベートでも気心が知れた友人とご飯を食べに出かけたりお酒を飲みに行ったり
それはそれでストレスも少なく心に余裕を持って行動する事ができるだろう。
その環境を崩すのではなく維持しながら
別のコミュニティを新たに作るという事が思い切って環境を変えるという事だ。
別のコミュニティを作るといろんな考えの人たちがいて
今までにない発見や発想が生まれてくる。
また、交友関係も広がる事で自身の人脈形成にも役立ち
意外なところでその繋がりが自分の為になったりする事もある。
今の生活プラスアルファで考えると環境を変えるという
一見ハードルが高そうに見える行動もやりやすくなるのではないだろうか。
結局のところ「負のラットレース」から抜け出す為には
「何かに気付いて行動する」事から始まる。
行動したものにだけ、今よりもステージを上げるきっかけが与えられて
今まで見えていなかった世界を見る事ができるようになるのだ。
こうした問題は難しく考えられがちだが
どんな事も解決に導く答えはシンプルな事が多い。
今から少しでも行動に移して継続していく事が出来れば
「負のラットレース」から抜けだすきっかけを見つけられるきっかけができるかもしれない。