
人は誰かとコミュニケーションを取る時の反応や行動によって
相手に与える印象や自分が受ける印象が大きく違ってくる。
その心理効果を知っていれば、行動の目的意識がはっきりして
今よりも自信を持って行動できるようになる。
今回はいくつか日常で起こる場面を想定して説明していきたいと思う。
■返事が早い人は自身に溢れている
人から質問された時、即座に反応出来る人と出来ない人がいる。
当たり前の事だが、返事をすぐに返すことが出来る人というのは「自信」に溢れている。
コミュニケーションが活発で相手に好印象を与える事が出来るのだ。
逆にすぐに返事を返すことが出来ない人というのは「自信」がなく
返答に時間がかかったりすると相手に不快感を与えてしまう事もある。
この反応速度というのはとても重要で、ビジネスの世界では大きく影響する。
よく新入社員の面接の場面では、特に反応速度を見ている場合が多い。
以前、僕も就職活動をしていた時に面白い質問をされた事があった。
ある会社の最終面接の時、自己紹介を終えてからすぐに
「熊内さん、右手を挙げてもらえますか?」と言われたのです。
私はすぐに右手を挙げたのですが、なぜ右手を挙げさせられたのか分からなかった。
面接官が見たかったのは、その質問に対しての反応だった。
この質問ですぐに右手を挙げる人もいれば、首をかしげる人もいたり、「なぜですか?」と質問したりする。
その会社が求めていたのは、「反応速度」と「素直さ」だった。
お客様から突然思いもしない質問をされた時に動揺したり不信感を表に出すような人は
相手に信頼されにくいと判断したのだと思う。
また、新入社員だったので素直に先入観を持たずにまずは実行できる能力があるかも見たかったそうだ。
言われた事に対していちいち質問してくる人より
言われた事に対して素直に行動していく中で質問をしていく人を
一緒に仕事をしていくメンバーとして求めていた。
■名前で呼ぶ効果
相手の事を名前で呼ぶという事は、相手の事を「好き」だという気持ちの表れである。
夫婦によくある事だが、長く一緒にいると名前を呼ばなくなってくる。
子供が生まれて、今まで名前で呼び合っていたのが「パパ」「ママ」になったり、
ひどい場合は「おい」とか「ねぇ」とかで会話するようになったりする。
名前で呼び合っていない夫婦のほとんどは離婚しているという調査もあるそうだ。
たったそれだけで、夫婦仲というのは変化する。
名前を呼ばなくなった時点で相手の事を「好き」だという表現が薄くなってまうのだ。
ただ名前を呼ぶだけでそれだけの効果があるのに、実行しないのは勿体ない。
夫婦だけでなく誰かと仲良くなりたい時は名前を呼ぶ事から始めるとうまくいくかもしれない。
営業でも「お客様」と呼ばずに「○○さん」と呼んだ方が成約率は数%上がったりする。
名前を呼ぶという行為は良い事しかない。
これを意識して癖づけるだけで、あなたの人間関係は必ず良くなると思う。
■簡単な事から始める
心理学を勉強していると難しい知識やテクニックを実践しようとして
結局、継続せずに終わってしまう。
最初は簡単なところからは初めて習慣づけてしまえば
難しい事もその応用になる事が多い為、継続しやすくなるのだ。
日常の中で返事をしたり、人の名前を呼ぶ機会なんてどれだけたくさんあるだろう。
それをしっかりと意識して行動に繋げていく事から初めていくと
心理学を勉強していく事が楽しくなってくる。
当たり前の事だからといって、目を背けるのではなく
なんでも基本から入っていくことが大切。まずは簡単な事から始めてみてください。