
マイクロインフルエンサーという言葉を知っているだろうか?
SNSで特定のコミュニティで強い拡散能力を持つインフルエンサーの事であり
狭い範囲の中でも深い繋がりを持っている為、見る人が少なかったとしても
そこで投稿される内容にはフォロワーに対して大きな影響力を持っている。
インフルエンサーマーケティングという新しいSNS広告において
このマイクロインフルエンサーと協力する事は
アパレル業界や化粧品業界などでは当たり前になっている。
テレビや雑誌で宣伝すれば必ず売れる訳では無いこの時代に
必要不可欠な存在になりつつあるマイクロインフルエンサーについて今回は話していきたいと思う。
■マイクロインフルエンサーの宣伝方法
インスタグラムを利用したマイクロインフルエンサーが企業とコラボすることが多くなり
画像という視覚的で直接伝わりやすいコンテンツが利用されている。
5000~数万人のフォロワーがいるファッションを中心に投稿している女子高生になってくると
一回の投稿で数十万円もの広告費を企業側はマイクロインフルエンサーに支払っているのだ。
新商品の展示会などに招待して、そこで利用した感想やどのようなハッシュタグをつけるのか
文章が適切かどうかなどを企業側がチェックして双方に利益のあるような投稿文章を作る。
当然、マイクロインフルエンサーにとってフォロワーからの信頼を失うような
嘘の投稿は絶対的にやりたくない。
閲覧者(フォロワー)に明らかに企業と協力して投稿していると気付かれるとマイナスな印象になる為
ステマ(ステルスマーケティング)といった手法を用いる事も少なくない。
企業側も継続して利益が見込めるマイクロインフルエンサーからの信頼は失いたくないから
長期間にわたり宣伝していけるような関係性も作る必要がある為、細かい取り決めは不可欠になってくる。
こうして戦略的に投稿された記事は1日2日で一気に拡散されて商品が売れるスピードも速い為
効果を測定しやすく企業側もマイクロインフルエンサー側も結果をもとにすぐ分析できるのも特徴的だ。
SNSの普及によって、このような新しい形の宣伝が可能となっている。
■キーワードは『共感』
マイクロインフルエンサーが多くの人達に影響力を持てるのは「共感」がキーワードになっている。
インスタグラムを利用しているユーザーは、数多くの投稿の中から興味がある分野を見つけて
自分の趣向に合った人をフォローしている為、その人の発信している情報に
「共感」して真似をするなどの「行動」に結びつきやすいという傾向がある。
「共感」した人ばかりが集まるコミュニティを作っているマイクロインフルエンサーだからこそ
多額の宣伝費用をかけて不特定多数に拡散するテレビや雑誌には出来ない
確実で宣伝効果の高い広告を発信する事が出来るのだ。
消費者目線で見ても、情報がたくさんあってどれが本当に良い情報なのか分からない時代に
趣味や趣向の合ったマイクロインフルエンサーが発信している情報の方が
「安心感」や「信頼感」に結びついていると考えられる。
一般人と企業が協力している行っているということもあって、
統一されたルールやガイドラインというのは曖昧で、それを悪用しようとする企業も少なくない。
マイクロインフルエンサー側はそうした良い企業、悪い企業を見極める必要も出てくる。
問題点や課題はまだまだたくさんあるが、こうしたマイクロインフルエンサーのように
有名人ではない一般の人が多くの人達に影響力を与える存在がさらに増えてくるだろう。
こうしたお金ではなく安心感や信頼が経済を動かす時代になっているからこそ
情報を発信する側も受け取る側もしっかりとした知識を持って行動していく事が大切になってくる。