
幸せの基準は環境で決まると多くの人は感じている。
自分に与えられた身体や生まれた国、親の教育、出会いなど
様々な要因によってその人の境遇はあらかじめ決められている事が多い。
日本人は医療が整っていて五体満足で生まれる確率が高く
世界で唯一の戦争をしないと公言している平和な国で
義務教育によって多くの知識を得られる環境があり
自分の行動次第でどんな道にも進むことが出来る。
「日本に生まれただけで幸せ」
そう言っている人もたくさんいて、幸せになれる多くの要素を元々持っている確率が高い。
でも、世界には医療が整っていなくて障害を持って生まれてきたり
戦争にまきこまれて足や手がなくなってしまったり
教育を受けたくても受けられる環境が無くて
行動しようにも行動の範囲が限られている国は存在する。
両者を比較すると、このブログを見れる人はあきらかに前者の方が幸せだと感じるかもしれないが
実際は意外とそうとも言い切れない。
日本人で何もかも不自由ない環境に生まれたとしても、
その環境に苦痛を覚えて自殺してしまう人がいる。
逆に何も整っていない国に生まれても、毎日に幸せを感じながら暮らしている人達もいるのだ。
客観的に比較しながら両者を見た時に、幸福度を測れるのであれば答えは一致するのかもしれないが
これを個人単体の心の中に基準を持ってくると、その答えは異なる事がある。
■幸せは自分が決める
幸せの基準は誰かに決められるものではなくて、自分自身で決めるもの。
たとえ周りの環境がどれだけ過酷な状況だったとしても
今あることを受け入れて、小さなことに幸せを見つけられる人はたくさんいる。
家族と一緒にいられることが幸せ
ご飯を食べられることが幸せ
五体満足でいられることが幸せ
今生きていることが幸せ
誰かが喜んでくれることが幸せ
幸せの欠片を見つけようとすると、いくらでも見つけることは誰にでも出来るのに
人間の欲求がそれを邪魔して、今持っている幸せから目を背けて無い物ねだりになっている。
自分よりも不幸な環境の人達は世界中にたくさんいると頭の中で知識として知っていても
周りと比較して今ある環境に基準を合わせてしまい
本当に大切な当たり前の幸せな出来事が不幸せだと感じてしまうのは心が貧しい証拠。
無い物に目を向けるのではなくて、今自分が持っている物に目を向けると小さな幸せはたくさんある。
その事に気付くことで今よりも確実に幸せになれる。
幸せは自分自身で選択することから始めないと本当の意味での幸せは訪れないのだ。
■幸せのハードル
人は自分の経験でしか物事を正しく判断できない。
戦争を経験した人と経験していない人の価値観は違う。
戦争を経験した人の幸せのハードルは低く、経験していない人の幸せのハードルは高い。
だから戦争の経験しろと言っているわけではなくて
自ら進んで出来る限り多くの経験を積む努力をした方が幸せに近づく事ができるという事だ。
辛い経験をした人ほど自分にも周りの人にも優しくなれるし
その経験をした事によって、その時と比較して幸せのハードルを下げる事が出来る。
頭で理解するより実際に体験した方が何十倍も心が豊かになる。
わざわざ危険な事や辛い経験ばかりをする努力はしなくてもいいが
いろんな事に挑戦したり、たくさんの人達と出会い、人生を精一杯生きる事で視野が広がり
その経験が後から必ず自分の財産となる。
それを意識して生きているだけで幸せのハードルはどんどん下がり
幸せになれる確率は上がるのだ。