
僕の周りには「画家(絵描き)になりたい」という人がたくさん集まってくる。
10代の人もいれば中には50代くらいの人まで幅広い。
その中でも一番多い悩みが
「私の年齢から始めたら遅いんじゃないか?」
という相談だ。
当然10代、20代のタイミングから始める事が出来れば
吸収力もすごいから技術やいろんなジャンルの勉強をして
絵を描いて生活するビジョンを容易に立てる事が出来るだろう。
30代を超えてくると収入の安定面で不安を抱えている人がたくさんいる。
独身の人もいれば結婚していて奥さんと子供を養っている人もいるからだ。
40代~50代になってくると「そもそも今から始めてもダメなんじゃないか」と
半分諦めている人もいる。
だが結論から言うと
『絵を始めるのに遅いタイミングなんてない』
■画家に適齢期は無い
若い年齢から始めないと大成しない分野はたくさんある。
一番分かりやすいのはスポーツの世界だ。
競技にもよるが、10代~20代前半が最も成長して力を発揮しやすい。
サッカー選手でも30代前半ですでにベテランの域になってくる。
プロ野球選手でも40歳くらいになると年齢と共に肉体の衰えを感じてくるだろう。
カズのような50代になっても現役でプロで活躍している選手や
イチローのようにアメリカで現役選手として活躍しているのは異例中の異例だ。
そんな選手たちも若いころから積み重ねてきた技術があるから継続出来ている。
こうした若さが重要になってくる分野というのは必ず存在する。
だが、芸術の分野は別だ。
肉体を使う訳では無い分、感性が要求される。
よく40代~50代くらいの人から言われるのが
「若い頃のように柔軟な考えや発想が出来ないけど大丈夫だろうか?」
という言葉をよく耳にする。
若い頃のように何にも捕らわれない柔軟な発想というのは
芸術の分野においてすごく重要である事は間違いないと思う。
だが、それ以上に絵には画家の人生観が現れる。
年齢を重ねて、いろんな経験を積み重ねてきた人の絵には
その積み重ねてきた分の魂が宿る。
絵に深みや説得力が生まれる事が多いのだ。
若いから軽い絵になってしまうという訳ではない。
ただ、芸術というのは人それぞれ感性が違うから
まったく同じものを見本に描いたとしても
その人その人によって違った絵になる。
それが個性というものになる。
■遅くから始めても活躍している人はたくさんいる
「私は芸術関係の学校に通っていなかった」
「芸術の勉強をしたことが一度もない」
そんなコンプレックスを持っている人もたくさんいるのだが、
正直それも必要ない。
学校を出ていれば、いろんな知識や技術を身につける事ができるから
学校に行くことが無意味と言っているわけではなくて
世界で活躍している画家の中には、
独学から始めて活躍している人もたくさんいるという事だ。
中には80歳くらいから有名になった人も画家もいる。
「クリエイティブな仕事に年齢は関係ない」
いつどのタイミングで始めても勉強は出来るし
年齢が若くても若くなくても、その時その人にしか描けない表現がある。
もし、あなたが少しでも絵を描いて多くの人に自分の想いを伝えたいと考えているのであれば
今すぐにでも行動するべきだと僕は思う。