
結婚するまでアートの世界で生きていく事になるなんて思ってもみなかった。
人生はきっかけ1つで大きく変わる。
アートに触れた瞬間からこの世界で生きていこうと決心し
数年かけて準備した計画を行動に移した瞬間から運命が動き出した。
運命や宿命という言葉は曖昧で証明できないものかもしれないが
アートに触れた瞬間はそれに近いような感覚があった。
それくらいの衝撃を受けた事がある人しか分からないかもしれないが
運命を変える経験は確かに存在すると今なら断言できる。
だから人は行動していろんな経験をする必要があるのではないだろうか。
様々な場所に行き、目で見て肌で感じて体感する事は
自分自身の中にある重要なピースを埋めていく為には必要な事なのかもしれない。
■運命を変えた新婚旅行
新婚旅行はヨーロッパに行きたいとずっと思っていた。
それは何か情報を見たり聞いたりして思っていたのではなく
なんとなく結婚の話が具体的になった頃からなぜかそう決めていた。
幸い奥さんも同じようにヨーロッパに行きたいと意見が一致して
特に揉める事無くフランスとイタリアに旅行する事が決まった。
今思えばこの時から運命は決まっていたのかもしれない。
モンサンミッッシェルやパッポン遺跡、エッフェル塔、凱旋門など
テレビや雑誌で見たことがある景色に感動しながら旅行を楽しんだ。
そうした代表的な建造物を実際に見れる事も良かったのだが
僕はそれ以上に何気ない街並みの中にアートが溢れている環境が何より新鮮だった。
街を歩けば画廊があったり彫刻が並んでいたり、
路上で絵を描いている画家もたくさんいる。
その画家の周りには多くのギャラリーがいて、絵を描いている姿を真剣に見ていて
子供でもチップを渡したりしていたりする。
また、筆を一切使わずに描くペガサスは、たった30分くらいで描いた絵とは思えない程キレイで
今まで見た事のあるどんな絵よりもすごいと思った。
そんな画家がそこら中にいる風景が衝撃だった。
今まで学校で美術を習ったり、課外活動とかで美術館で絵に触れる機会はあったが
ここまで感動する事はなかった。
その心が揺れる体験は生まれてから今まででその時のたった1度だけだ。
※芸術家支援事業の会社を立ち上げた経緯についての記事はコチラ
■日本にも芸術が必要だと本気で感じた
フランスやイタリアの環境を経験して楽しむと同時に
日本にも同じような環境があればいいのにと思うようになった。
もともとアートにそこまで関心が無かった僕が
本物のアートが溢れている環境を経験して、ここまで感動できたのであれば
他の人も感動するに違いないと思った。
日本は絵を部屋に飾る文化が無い。
経済的に豊かな国ではあるが、精神的には豊かでは無い日本にとって
アートは今最も必要な分野なんじゃないかと本気で感じたのだ。
アートで心が癒されることで、ストレスの軽減や鬱になりにくくなる。
その他にも絵に触れる環境は美的感覚が養われたり、
想像力が刺激されて新しい発想に繋がるなど様々な効果があると言われている。
アートを楽しむ習慣が出来れば、それだけで心が豊かになるのだ。
■アートを日常に取り入れる為の取組み
もともとアートを楽しむ習慣がない日本において
まず、アートを日常に取り入れるきっかけをつくらなくてはいけないと考えた。
気軽に簡単に飾れて、安価で手に取りやすい絵画インテリアがあれば
壁に絵を飾る習慣や環境が無い日本でも
アートに触れる機会が増えるのではないかと思い
置き型絵画インテリア「ロココロ」を作った。
絵に触れることでアートに関心を持つきっかけをつくりたい
画家のファンを増やしたい
街全体で芸術が溢れる環境を実現したい
画家という職業の地位を上げたい
「ロココロ」にはいろんな想いが込められている。
需要が無いところに需要をつくるのは難しい。
みんな心の中ではアートに触れたいと思っているし、もっと知りたいと思っている。
でも、そうした知識を得る環境も無ければ、アートに触れる環境も少ない為に
関心を持てなかった人はたくさんいると思う。
だからこそ、アートは身近にあるべきだ。
それを実現する為に行動し続け、いつか芸術が日常に溢れている環境を実現したいと思っている。
※置き型絵画インテリア「ロココロ」について書いた記事はコチラ