
人生で1度だけ大きな挫折をした事がある。
営業会社に入社して過酷な労働状況についていくことができず
たったの4カ月で辞めてしまったのだ。
その時は、周りの人たちにすごく迷惑をかけたと思う。
特に家族にはそのストレスをぶつけてしまったり
友人とは連絡を取らなくなってしまったりと
自分自身への劣等感から周りとの交流を遮断してしまった時期があった。
仕事を辞めてからはしばらく働く気力が無くなってしまい
3カ月くらい何もしていない時期があった。
そんな時期に母親が奄美大島出身で、2週間ほど帰省するとのことだったので
一緒に旅行がてらついていくことにした。
それまで何回か行った事はあるのだが、10年ぶりくらいの奄美大島で
心も病んでいた事もありリフレッシュには良い機会だと思った。
■何もしない事で気付くこと
ちなみに奄美大島は鹿児島県の離島なのだが
沖縄に近く多くの自然が残っているとてもキレイな島だ。
母親の兄弟が勝浦村という空港から1~2時間くらい離れた村に住んでいるので
そこで2週間滞在する事になった。
田舎ならではのルールやイベント、コミュニティがあり
親戚が帰ってくるとなると大きい話題になるそうで
到着した晩は噂を聞きつけた多くの村人が母親の兄弟の家にきた。
毎晩誰かは家に来て宴会とまでは言わないがお酒を飲みながら楽しくご飯を食べる日が続いた。
村の人たちは優しくて、何もしないストレスも無い生活が心地よかった。
滞在中、海中ボートでサンゴ礁を見に行ったり、マングローブをカヤックを漕ぎながら鑑賞したり、
鶏飯という奄美の名物を食べにいったり、お風呂はいまだに五右衛門風呂だったり
いろんな経験をすることができた。
何もない時は海を眺めながらボーっとしたり、あまりにも暇で毎日決まった時間に走りにいって
筋トレをして、かなり健康的な生活をしていたと思う。
そんな日々の中で少しだけ自分の心境に変化が起き始めた。
あまりにも「何もしない」日々が続く事で、「何かをしたい」という欲が出てきたのだ。
奄美大島の中でも栄えている町からは離れていたので娯楽施設などは一切ない。
夜になると真っ暗で、ハブが出る可能性がある為出歩くことができない。
車で移動しないとどこにも出かけることができない状況でかなり暇になってきた。
ひらすら自然と向き合うだけの生活は、
今まで僕が忘れていた行動する欲求を思い出させてくれたのだ。
滞在して2週間近くたった時には、なにか行動したくてうずうずしていた。
旅行に来ていて申し訳ないが、すぐにでも帰りたい気持ちでいっぱいだった。
■傷心旅行は心と身体を癒すのに効果的
この経験から、心が本当に病んでしまったら何もしない期間を作る事が大切だと学んだ。
もし、今すでに心が壊れてしまいそうだったり、今後すごく辛い経験をした際は
なんでもいいから環境を変えて、何もしない時間を過ごす事をおすすめする。
その何もしない時間の隙間から幸福が舞い込んでくるからだ。
生きていたらいろんな事が起こる。
特に人生は嫌な事が多いけど、やらないといけない事がたくさんある。
どうせやるなら苦しい事でも辛い事でも楽しんでやった方が良い。
その為に楽しんでやる方法やメンタルの保つ方法を知っておかないといけない。
その一つの方法として僕の実体験としておすすめの
「何もしない」
そんな時間をあえて作ることを一度試してみてください。