
AI(人工知能)と将棋の名人が勝負してAIが勝利したことはとても有名だ。
このニュース見て少しショックを受けた人は意外と多いのではないだろうか。
今まで「人間は機械よりも優っている」「人間の方がすごい」と思っていた共通意識が破壊されたのだから
そのような感情になっても仕方がないことだと思う。
でも逆にこのニュースをきっかけにAIに興味を持った人も少なくないだろう。
人工知能という未知な分野が人間の能力を超えた瞬間に未来への期待と不安を同時に感じた人はたくさんいる。
今もなお急成長し続けているAIは、どれだけ拒否反応を示しても
AIが社会に進出して共存していく未来は確実にやってくる。
これは変えられない事実として認識しておかなければならない。
だからこそ、AIの知識は今のうちから少しずつ身につけて
近い将来AIが当たり前になっている未来を想像して準備する必要がある。
■AI(人工知能)とプログラミングの違い
そもそもAI(人工知能)とプログラミングを一緒に考えている人がいるが、この2つは根本的に違っている。
プログラミングというのはパソコンが出来た時からもともとあるもので、
プログラムとは同じことを正確に繰り返すシステムの事をいう。
今みんなが使っているWEBサービスやアプリ、ロボットなども全てプログラミングされたものなのだ。
じゃあAIはどんな仕組みで出来ているのかというと
ある分野についてものすごい数の情報を集めたBIGデータを元にして作られている。
そのBIGデータからディープラーニングというものを加える。
そうすると最初に膨大な情報を与えて、その情報からあらゆる可能性がある枝分かれした結果を分析して
最適な結果に繋がる情報を見つけ出す事を永遠に繰り返し作業し続けるのだ。
例えば将棋でいうと、最初の一手から次の一手、さらに次の一手と先を考えれば考える程
様々な選択肢が現れてそれをひたすら試していくようなイメージになる。
それをAIは8兆回繰り返しているそうだ。人間だと一日数回が限度だが、
AIの処理速度だと人間が想像も出来ないくらいの対戦をして分析する事が出来る。
これがAIの凄いところだ。
だから将棋の名人がAIに負けてしまうのも納得がいくだろう。
これをあらゆる分野に用いる事で全てにおいて正しい意思決定が出来るようになる。
人間の曖昧な勘や経験値よりもよほど信憑性の高い結果が期待出来るのだ。
■AIだからこそ出来ること出来ないこと
AIがあらゆる場面で使用する事が出来れば多くの分野で力を発揮する事が出来る。
それこそ人間の多くの職業を奪ってしまう形になってしまう事は目に見えている。
だが、その分生産性が上がり国としての収益を増やす事が出来る分
職を失う人達の所得をどのように確保するのかという問題も出てくる。
新たな雇用を生み出す方法を考えるのか、ベーシックインカムのように
国民一人一人に一定金額を給付する形になるのか
いずれにしても働き方、生き方は大きく変わる事になるだろう。
そんな中で、AIには絶対に出来ないと言われている分野が3つあると言われている。
まず一つ目はリーダーシップだ。
リーダーシップを発揮して社員のモチベーションをアップさせたり
先導していくような存在になることはAIにはまず難しいと考えられている。
だから、講演家のように人の心に訴えかけるようなスピーチをする職業や
団体と作ってマネジメントするような仕事はAIには難しいだろう。
二つ目がホスピタリティだ。
感情がある人間が笑顔でおもてなしするのと、感情の無いAIロボットが笑顔でおもてなしするのとでは
やはり人間の方が心が伝わるし、無意識のうちにロボットよりも人間を優先させたい気持ちが働いてしまうだろう。
どんな職業でもホスピタリティによって売上は大きく左右する。
サービス内容が同じであれば、より接客が良い方を選ぶのは自然であり
あえてAIを使用せずにおもてなしで勝負する仕事も必ず必要になってくると思う。
三つ目がクリエイティビティだ。
AIと人間の最も大きな違いは「好奇心」が有るか無いかだと言われている。
AIはたくさんの情報から分析する能力は優れていたとしても
そこから新しい発想に繋げる好奇心のアルゴリズムは脳科学から見てもいまだに解明されていない。
人間がまだ分かっていない事をAIに取り入れる事は難しい為
なんだかんだ言って社会を新しい発想で発展させていくのは人間だという事になる。
もし、AIがこのクリエイティビティを手に入れる時がくれば
その時こそ時代の変換期であると考えられる。
ある意味ターミネーターのような反逆ロボットが出てくる可能性が出てくる為
出来る事ならクリエイティビティだけは人間の特権として守っていきたい部分ではある。
このようにAIについての知識を少しずつ増やしていく事で
これからどんなスキルを身につければいいのか、どんな職業を選べばいいのかが明確になってくる。
時代に合わせて考え方を変えていかないと取り残されてしまう時代だからこそ
AIの技術発展などの情報については随時更新していきたいと思う。